地域ブランド化支援 事業実施地区のご紹介
長崎県産茶(長崎県東彼杵町)
事業実施主体
長崎県茶業協会
プロジェクトの狙い
長崎県は、古くから中国から伝わった製法である「釜炒り茶」製法を発展・継承し、現在も「蒸し製玉緑茶」という製法により生産されている。しかし、隣県茶産地銘柄「うれしの茶」としての流通が大半であったが、近年「長崎県産茶」として販売しようとする動きが生産者を中心に芽生えつつある。そこで、長崎県のイメージと融合させた「長崎玉緑茶」という新たな統一ブランドの確立を目指し、県内外での商品流通の拡大を図る。
取組の概要
【新商品の開発】
●長崎県産茶の独特な製法「蒸し製玉緑茶」の特徴を活かした統一ブランド化による「長崎玉緑茶」を展開
●「長崎玉緑茶」の特徴を活かすブランド基準の茶栽培マニュアル化
高品質な一番茶生産のための二番茶後の定期的な茶樹更新技術や施肥体系の管理マニュアル化
●商品の特徴、売り
「長崎」の歴史と風土が持つイメージ、さらに玉緑茶の特徴であるまろやかな旨味を活かしたプレミアムなお茶として、特別なひとときに「選ばれるお茶」を提案
【新商品による新たな販路の開拓】
●長崎県産茶「長崎玉緑茶」として、長崎の歴史と風土、また玉緑茶のもつ特徴を活かしたプレミアムなお茶として県内外に情報発信し、県内での長崎県産茶取扱店の拡大及び首都圏での販路を拡大。
長崎県産茶指定店への登録店舗数94件、首都圏での新規開拓数:2件
【ブランドツールの開発】
●名称「長崎玉緑茶」の統一、ロゴマーク、商品リーフレットの作成
日本茶の歴史・文化に関わる「長崎」の歴史と豊かな風土が織りなすプレミアムなお茶として、「選ばれるお茶」を目指し、長崎のイメージと玉緑茶のまろやかな旨味を活かしたロゴやパッケージインパクトを求めた。
【組織体制の構築】
●実施主体:長崎県茶業協会
●行政との連携:長崎県及び県研究機関並びに長崎県茶業協会構成市町8市町と連携を図り、県内での販路拡大及び首都圏や中国輸出等へ販路開拓の事業展開
●参画事業者の状況:生産者の自販展開、県内茶小売専門店等94店舗での「県産茶指定店」制度の導入を図り、長崎県産茶の取り扱い先拡大等の販路拡大に取り組んでいる。
【今後の課題】
佐賀県の茶流通市場への出荷が、まだ大半を占める中、「うれしの茶」銘柄での展開がほとんどである。今後は、県内茶商等の連携を更に強め、長崎県産茶ブランド「長崎玉緑茶」としての商品流通の拡大をしていく予定である。また、県内各産地と各生産者との連携も図り、地域銘柄とリンクした統一ロゴやパッケージの活用の拡大を図る。
成果目標と達成状況
●目 標 県内で生産される一番茶(荒茶)生産量の1%
●達成量 4.2t (目標値 5.3t)
●効 果 長崎県産茶「長崎玉緑茶」としての統一ブランド化によって、「県産茶指定店」制度の導入が図られ、また、長崎のイメージを活用した首都圏等への販路開拓の展開が出来た。